高輪ゲートウェイ駅

© East Japan Railway Company
東京の環状鉄道・山手線の新駅。海と陸とをつなぐ東京の新しいゲート、新しい顔となることを期待して、「ゲートウェイ」という駅名が付けられた。駅に隣接するJRの操車場跡地には、東京の南東の副都市となり、羽田空港、品川駅、東京駅のノードとなる大規模な再開発が計画されており、新駅はこの再開発の核となる。
地域に開かれ、地域の広場となる開放的で明るい駅舎を実現するため、膜構造(membrane structure)の大屋根を採用し、大屋根がエキとマチをひとつに覆い、つなぎ合わせている。
鉄骨と木の集成材を組み合わせて作られたフレームに、光触媒によるセルフクリーニング機能を持つ半透明のテフロン膜が張られ、室内は膜と木が作るやわらかな光で満たされる。この膜屋根は、現在のテクノロジーの産物であると同時に、障子、折り紙などの日本文化のエッセンスを想起させ、東京の新しい顔を作るだろう。かつての木造の駅舎の暖かさ、やわらかさが現在の技術によってよみがえった。
構造・設備・サイン:東日本旅客鉄道株式会社+JR東日本設計
デザインアーキテクト:隈研吾建築都市設計事務所
施工:品川新駅(仮称)新設工事協働企業体(大林組+鉄建建設)